目次
- 呼吸法について
- 全体論と要素還元主義
- 「火の呼吸」について
- 強さの根源「臍下丹田」とは?
- 武術と呼吸法
- 一打必倒「ヨガ式発勁」
- KYYBFにおける「呼吸力」の概念
- 「呼吸力の強化」とは横隔膜の強化
- 「最強ヨガ」クンダリーニヨガとは?
- 「火の呼吸」と究極の肉体改造
- 武道の稽古で丹田や正中線は形成されるか?
呼吸法について
呼吸法には様々なものがありますが,大きく分けると,
ヨガや気功,武術など古くから経験則を元に伝えられてきた呼吸法と,今現在,主流を占める自律神経を調整し,リラクセーションやストレスマネジメントを目的とした呼吸法があります.
近年,メディアで「呼吸法」と言えば,ほぼ後者の呼吸法であり,これはあくまでも自律神経のコントロールを目的としています.
具体的には息を長く吐くことによって副交感神経を優位にさせ,リラクセーションを促すものや,圧受容体を共鳴させ,自律神経バランスを整えるものなどがあります.
なぜこのような現象が引き起こされるかは,非常に複雑なメカニズムで,延髄の呼吸中枢や肺の伸展受容体などが関与しています.
いずれにせよ,「呼吸法」として捉えた場合,伝統的な修行法としての呼吸法,心身強化や脳力開発としての呼吸法がすっかり抜け落ちてしまっているのが現状なのです.
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全体論と要素還元主義
例えば西洋では,アスリートの強さを,筋力や持久力,柔軟性など,そのアスリートの強さの構成要素を小さく細分化していき,数値化し,それを積み上げることでパフォーマンスを定量化しようと試みます.
しかし,データ上,同じ数値に近づけたとしても,なぜ一人一人同様のパフォーマンスを発揮することができないのか?
そこには,数値としては表すことのできない要素が隠されていることが推察されます.
それは現代風にいえば未だ未解明の遺伝子が関与している可能性も考えられます.
対して,東洋では部分部分を分けて考えるのではなく,心身一元論の様に精神も肉体も1つのものとして捉え,目に見えない気の存在や精神力をもその人の強さとして代々捉えてきたのです.
「病は気から」といいますが,精神的ストレスが頭痛や腹痛,肌荒れ,肩こりなどを引き起こすことは明白であり,それは心と体はつながっているということに他なりません.
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「火の呼吸」について
「火の呼吸」とは,ヨギ・バジャン伝のクンダリーニヨガにおける代表的な呼吸法であり,クンダリーニヨガの顔と言っても過言ではない存在です.
ちなみに近年,いわゆるスタジオ系のヨガにおいても,
モダンスタイルのカパラバティとよばれる速い呼吸法に似ている,もしくは呼称の簡便化という目的から,火の呼吸という名称を使って指導が行われていますが,
現代ヨガの火の呼吸とヨギ・バジャン伝のクンダリーニヨガの火の呼吸は,やり方,注意点,集中するポイント,座り方,印の結び方など,全てにおいて別物です.
(実際,クンダリーニヨガの火の呼吸は,サンスクリット語で「アグニ・プラン」と呼ばれています)
火の呼吸は,まさに経験則に裏打ちされた呼吸法であり,何千年も前から心身を強化する目的で一部の人たちの間で伝えられてきた秘伝の呼吸法です.
火の呼吸の特徴は,その呼吸の激しさ,速さにあります(2-3回/秒).
火の呼吸のような速度の速い呼吸法は,私が知るところでは,ヨガにしかありません.
中国の武術や気功には,呼吸の強さ・弱さ等,「強弱」という概念はありますが,速さ,「緩急」の概念はありません.
火の呼吸の基礎概念は,禅の丹田呼吸と同じで,へそ下にある臍下丹田の活性化です.
しかし,丹田呼吸の場合,臍下丹田への刺激が弱く,火力不足といえます.
もちろん,長時間修行に徹すれば,クンダリーニヨガの修行者と同様の丹田力が得られますが,その前に白隠禅師が陥ったように自律神経失調症のような症状を招きかねません.
クンダリーニヨガのマスター,故ヨギ・バジャン師は,インド時代,クンダリーニヨガとハタヨガを一緒に指導されていましたが,
クンダリーニヨガを修行していたグループは,ハタヨガを修行していたグループよりも顕著に修行到達速度が速かったそうです.
感覚的には,その差は3倍から5倍に至ると,言及されていました.
ではなぜ,クンダリーニヨガのグループは,著しい心身の強化に至ったのか?
その大きな要素の一つに火の呼吸の存在が考えられます.
ハタヨガやラージャヨガなど,クンダリーニヨガ以外の伝統的なヨガにも速い呼吸法はありますが,1秒に1回の呼吸リズムで,20-30回して終わるなど,たしなむ程度にしか行いません.
例えばラージャヨガでは,左鼻や右鼻での呼吸,マントラ(真言)を唱えながらの呼吸,舌先を上あごに付けての呼吸をし,
それを身体の感覚で受け止め,心がどう変化するかという,刺激の材料として使われます.
それは,腕立て伏せをして,その後,腕の三頭筋のパンプアップを感じるのと同じです.
対して,クンダリーニヨガでは,火の呼吸によって臍下丹田を強烈に刺激しつつ,空気中に存在するプラーナと呼ばれる気を体内に取り込み,臍下丹田にエネルギーを注いでいく
それは,火に薪を入れる行為です.
禅の丹田呼吸は,臍下丹田への刺激が弱く,バーベキューでいえば,火の呼吸のような着火剤が存在しない為,非常に時間がかかってしまうのです.
火の呼吸は,東洋が脳よりも大事と捉える臍下丹田を強烈に刺激し,強靭な肉体と精神を手にするための唯一無二の呼吸法なのです.
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強さの根源「臍下丹田」とは?
「臍下丹田」は,へそ下約10センチ前後に存在し,人の体内に72000本存在するといわれるナーディ(気道)の全ての出所であり,気の根源です.
それは,性エネルギーやクンダリーニ,シャクティと呼ばれたりします.
この根本のエネルギーは,生を得た時から宿るエネルギーの為,「先天の気」と呼ばれ,
空気中に存在するプラーナなどの「後天の気」とは異なり,人間を動かす動力源である為,格段にエネルギーレベルが高いです.
クンダリーニヨガでは,火の呼吸で臍下丹田を活性化し,そこで得られた気を「バンダ」と呼ばれる特殊なヨガ技法で,脳へと上昇させ,潜在能力の開花を目指します.
それには,大元の臍下丹田の活性化だけでなく,第1~第8チャクラ(※クンダリーニヨガでは,頭上のオーラを第8チャクラとする)までを,様々なアーサナ(ポーズ)で火の呼吸を行い刺激をしつつ,
「クリヤ」と呼ばれる特殊な技法で,そのエネルギーをきちんと脳まで上昇させる必要があります.
通常,入門者は,ナーディがつまっていますので,この浄化からスタートします.
ちなみに,中国では,同じような技法に仙道があり,気を体内に循環させることで不老長寿を目指しますが,やはり火の呼吸を行わない為,非常に修業年数を要します.
またよくある間違いに,臍下丹田とチャクラの同一視がありますが,これらは別物です.
実際には,臍下丹田に存在するクンダリーニが,尾てい骨付近まで下降し,
第1チャクラを通過後にスシュムナと呼ばれる最も重要なナーディを通過し,頭頂に存在する第7チャクラに至れば,覚醒と呼ばれる状態に至ります.
これは何も,カルト的な要素はなく,きちんとした方法で筋トレを続けていけば,筋肥大を起こすのと同じようなものといえます.
中国では,健康増進目的でも,武術における心身強化目的でも,まずは臍下丹田の強化から入ります.
それはやはり,全ての根本の強さがそこに詰まっていると考えているからです.
この気のエネルギーの強さは,未だ数値化できず,
それゆえ,脳波や脈波,心拍,発汗,筋電図などで数値化可能なゆったりした腹式呼吸や,簡易的なマインドフルネス瞑想ばかりがクローズアップされているのが現状なのです.
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武術と呼吸法
呼吸法が,メンタルコントロールや自律神経バランスの調整以外に最も応用進化し,実践現場で活用されている分野は,間違いなく武術です.
合気道や剣道の様に相手の呼吸(拍子)を読むことで相手を制し,また中国武術や空手では呼吸そのものが,打撃力の向上目的に使われてきました.
こうしたことを総称して武術の世界では「呼吸力」と呼びます.
つまり,呼吸力とは武術流派や武道種目により,概念が異なり,抽象的で定義付が困難ともいえます.
しかし,呼吸力そのものが定義付できなければ,その力を養成することは到底できません.
そして,その流派の達人が呼吸力が大事とするならば,中国武術の様な呼吸力そのものを向上させるカリキュラムが体系化されない限り,一代限りの力となってしまいかねません.
それに対し,ヨギ・バジャン伝のクンダリーニヨガでは,「呼吸力」とは,ずばり「横隔膜の強化によって得られたパワー」と捉えています.
すごく明瞭な概念ではないでしょうか?
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一打必倒「ヨガ式発勁」
呼吸力が養成されていく過程で,火の呼吸による爆発的な呼吸を打突に応用させた中国武術の発勁らしきもの,いわば「ヨガ式発勁」が習得できるようになります.
それには,火の呼吸による横隔膜の強化と,バンダによる横隔膜の伸展が必要不可欠といえます.
学研の「中国武術の本」によれば,
“発勁とは,簡単にいえば人間の身体を用いて人を打つためにもっとも効果的な動作の方法であり,具体的には全身の合理的な協調連動によって生み出す力である”と明記されています.
松田隆智先生によれば,「発勁は基礎鍛錬によって,重心の安定と移動,柔軟な体,正しい姿勢と動作の練習を,十分つんでいく必要がある」,
さらに「こうした鍛錬とあわせて,丹田に集めた“気”を一気に爆発させる呼吸法を習得することにより,発勁は成就する」と言及されています.
中国武術で使用される呼吸法は,打突時にお腹を凹ませる順式と,お腹を膨らませる逆式に大別されます.
昔,高い部位に打突をする場合は順式で,低い部位に打突する場合は逆式といった理論が存在しましたが,明らかな誤りであり,そもそも実戦でそのような使い分けは不可能といえます.
様々な中国武術の打突時の呼吸法をまとめてみた結果,歩法により,順式か逆式かに変化することが確認できました.
これは,その歩法の結果,その呼吸を適用させることが,最もパワーが発揮されるという経験則から編み出されたものだと推測されます.
いずれにせよ,正しい身体運用とそれに伴う鍛錬,特に横隔膜の鍛錬による制御が重要なことは明白といえます.
ヨギ・バジャン伝のクンダリーニヨガには,
中国武術の気の鍛錬法として用いられる站椿功(たんとうこう;下肢の鍛錬と気の養成を伴う修行法)に似たエクササイズが豊富にありますが,特徴はそのほとんどを火の呼吸を用いる点です.
火の呼吸の適用により,通常の鍛錬よりも数倍の速度で気が練られていくことが実感できるはずです.
大事なのは,「築基」と呼ばれ,気を体内に生成し,蓄積させることですが,
これが自然呼吸だと意識のみの運用となり,健康増進目的ならまだしも,武術への応用となると,途方もない時間を要することになります.
是非,火の呼吸を鍛錬の一環として導入していただけましたら,と思っています.
クンダリーニヨガには,上半身と下半身を鍛えるエクササイズが豊富にあり,それはあたかも「武術のためのヨガ」と錯覚してしまうことでしょう.
また,KYYBFでは,呼吸力を養成するセットメニューを豊富に用意しており,この修養カリキュラムに沿って修練を積めば,誰もが爆発的な発勁が放てるようになります.
投げも,寝技も必要とせず,一撃ですべて終わらせられるのが本来の武術の理想であり,ヨガ式発勁の目指すところです.
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KYYBFにおける「呼吸力」の概念
既述したように,KYYBFでは,「呼吸力とは,横隔膜を主体とした呼吸筋の強化により得られた力」と考えています.
それは,中国武術の発勁のように呼吸と突き蹴りを同調させ,臍下丹田から発せられたエネルギーが手足を通じて増大,放出される力です.
またそれだけでなく,横隔膜の強化により,血液をより四肢の方へ供給できるようになり,結果,スタミナアップにつながることも指します.
スタミナのアップというと,すぐに心肺機能の強化が想像されますが,省エネで呼吸活動ができるようになることもスタミナアップにつながるのです.
また,横隔膜の強化は,腹圧の安定につながり,精神面の安定にもつながります.
横隔膜は副交感神経ともつながっており,横隔膜を動かすこと,それ自体が副交感神経を活性化させます.
腹圧の安定はまた,重心の安定にもつながり,簡単には投げられなくなり,さらにふいにお腹に打撃をもらっても効かなくなってくるという防御面の向上にも役立ちます.
また,緊張時は,横隔膜も筋肉である為,硬直しますが,それをヨガの特殊な技法で一瞬で弛緩させることも可能です.
クンダリーニヨガで培われたお腹は,横隔膜の周りが,筋肉で盛り上がり,特殊な形状に至ることが多いです.
昔日の関取や,武道の達人が「ハラの人」と呼ばれる所以も分かるような気が致します.
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「呼吸力の強化」とは横隔膜の強化
まとめますと,呼吸力を養成するには,「横隔膜の強化」が必須といえます.
既述した通り,横隔膜は,筋肉であり,胸や太もものように鍛えることが可能です.
いわゆる筋肥大と呼ばれる筋肉が大きくなりやすい特性があるものは,速筋繊維(瞬発系; TypeⅡa)と呼ばれる筋肉で,横隔膜では全体の21%を占めます.
そして,24%が速筋繊維と遅筋繊維の混合型(TypeⅡb)
残りの55%は,呼吸活動で簡単に疲れないように遅筋繊維(持久系; TypeⅠ)が占めています.
ちなみに,横隔膜の瞬発力は,横隔膜がまたがる食道と胃内の内圧の差を計測することで,割り出すことができます.
(※内圧差がある人ほど,持久力があることが明らかとなっています)
ここで知っておく必要があるのが,最も老化の影響を受けるのが,24%を占める混合型ということです.
速筋繊維単体も老化の影響を受けやすいことから,横隔膜の半分は,加齢の影響を受けやすいことになります.
つまり,筋トレで腕や足を鍛えるように呼吸筋も鍛えてあげる必要があります.
足がしっかり鍛えられている人は,階段の上り下りもそれほど疲れません.
同様に横隔膜がきちんと鍛えられていれば,省エネで呼吸活動が行えます.
逆に鍛えられていないと,呼吸活動の方(胸肋部)にエネルギー,つまり血液をたくさん分配してあげる必要が出てきてしまい,手足など,その他の身体部位への血液供給が減少してしまいます.
結果,年を取っていくと,少しの運動で息切れが激しくなっていく
それを防ぐためにも為にも,普段から「火の呼吸」などの横隔膜を断続的・瞬発的に負荷をかける呼吸法で鍛えておく必要があるのです.
また,胸・肋・背部の可動域の狭まりも,横隔膜の機能低下を招いてしまう要因ともなりますが,
クンダリーニヨガには,「スパイナルフレックス」と呼ばれる骨盤や肋骨周りを拡張させるエクササイズが豊富に用意されています.
お腹を凹ませるバンダも横隔膜の働きを向上させるうえで欠かせないテクニックです.
いずれにせよ,呼吸という活動自体に,いかに余計な仕事をさせないかが,高パフォーマンの維持には重要であり,
それは「呼吸活動の省エネ化=衰えない力」といえます.
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「最強ヨガ」クンダリーニヨガとは?
ヨギ・バジャン伝のクンダリーニヨガの特徴は,肉体的にハードなエクササイズや,火の呼吸を中心とした激しい呼吸法により,著しい体力の向上が得られます.
どうしてハードなのか?
それは,臍下丹田の熱量の発生を促すために足上げ腹筋の状態で火の呼吸をしたり,7つのチャクラをそれぞれ刺激するために,様々な姿勢で火の呼吸をする必要があるからです.
刺激を与えるには,お湯が沸騰するかの如く,ある一定度の時間が必要です.
最低でも1分,長くてだいたい3分間ほど,その姿勢を維持します.
ただ姿勢を維持するだけでも大変ですが,火の呼吸により,呼吸筋が振動するせいで,まるで重いバーベルを担いでいる時の様に体幹を維持しなければいけません.
結果,通常のヨガのポーズよりも高い負荷が身体にかかってきます.
また,通常のヨガでは静止したポーズが多いですが,クンダリーニヨガでは,動くエクササイズも多く,非常にスピーディーに動くことを要求されます.
結果,こうした強い負荷がかかっている状態で各チャクラの変化を感じるというストレス下でのマインドフルネスといった,とても実践的なメンタリティーが形成されていくことになります.
マインドフルネスは,基礎練習として,座禅の様な安静空間で練習した後,
肉体的なストレス負荷や,タイムプレッシャーなどの精神的負荷がかかった状態での訓練を行わなければ,本番ではほとんど役に立ちません.
それは,本番と呼ばれる場面ではピリピリした緊張現場であり,ヨガや禅寺の様なリラクセーション空間とは全く別物だからです.
クンダリーニヨガでは,心身に強いストレス負荷がかかった状態で,自己の心身の状態を内観することが求められ,
それは野生動物が獲物をロックオンした時と同じような周りへの警戒を冷静にしつつも,目の前の対象物に集中しきった状態です.
そして,クンダリーニヨガでは,肉体面や精神面への効果だけでなく,むしろ本質とでもいうべく効果にクンダリーニの活性化と上昇による脳力開発が挙げられます.
これがクンダリーニヨガの神髄であり,全てといっても過言ではありません.
このヨガの技法は,人間において最も強いエネルギーである性エネルギー(クンダリーニ)を活性化し,それを脊椎を伝って脳まで上昇させる技法を集約させたものであり,
何千年と長きに渡り,伝えられてきた秘伝の修練法です.
5世紀頃から「クンダリーニ」という言葉が見受けられるようになり,そして近年まで伝説のヨガとしてその名前のみが言い伝えられてきました.
文献上には,「最強のヨガ」としてクンダリーニヨガの存在は語られるものの,技法の詳細がどこにも載っていなかったからです.
それは,武術でもそうですが,本来,凄いテクニックや秘伝といったものは書物として残すことはなく,そのほとんどが口伝で伝えられてきたからです.
…もうクンダリーニヨガは,この世に存在しないのでは?
と思われた時に突如としてヨギ・バジャン師が,1969年にアメリカに渡り,クンダリーニヨガの技法を公開をすることになったのです.
本当に長い歴史からいえば,つい最近の事です.
バジャン師のクンダリーニヨガは,それまで文献を読んだりして想像的に作られたクンダリニーヨーガとは異なり,どのヨガにも似ていない全く新しいヨガでした.
通常,ラージャヨガやクリヤヨガなど伝統的ヨガと呼ばれるものはそのルーツをたどれば,だいたい同じところに行き着きますので,アーサナや呼吸法,マントラもどこか似ていたりするのですが,
バジャン師のクンダリーニヨガは,どの流派にも属さない全く新しい,むしろ未来から来た次世代のヨガの様なイメージでした.
このヨガは,代々,インド国内でも一部の上流階級にしか伝えられてこなかった為,我々が学べるようになったのも全てはバジャン師のご尽力のおかげといえます.
KYYBFでは,この無形文化遺産とでも呼べるバジャン師のヨガをきちんと後世に伝えていくことを願ってやみません.
⇒ クンダリーニヨガ詳細
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「火の呼吸」と究極の肉体改造
KYYBFでは,肉体レベルの強化に留まらず,「気・心・体」の三位一体の強化を目指し,「瑜伽之錬体(ゆがのれんたい)」をつくることを目的としています.
【瑜伽之錬体】
「瑜伽之錬体」とは,気・心・体が極まったヨガ究極の進化体.
具体的には,以下の8つの能力の獲得により達成されます.
【気】
①全身の気の流れ(ナーディ)の促進
②クンダリーニ覚醒(活性&上昇)による“潜在脳力(潜在的脳機能)”の開発
【心】
③ストレス負荷マインドフルネスによるメンタルタフネスの向上(ストレス耐性の向上)
④身心の統合による「体-脳」の神経強化によるパフォーマンス向上
【体】
⑤筋力の向上(アウターマッスル,呼吸筋を中心としたインナーマッスル)
⑥柔軟性の向上(アウターマッスル,呼吸筋を中心としたインナーマッスル)
⑦動きの質の向上(全ての動作の要である骨盤動作の質的向上)
⑧「火の呼吸」エクササイズによるスタミナ&筋持久力の向上
「体力」は,大きく「身体的要素」と「精神的要素」に分けられ,さらにそこから「行動体力」と「防衛体力」にそれぞれ分けられます.

西洋式のトレーニングは,「身体的要素」の「行動体力」を鍛えるのには最高のツールですが,それ以外の「体力」要素を高めるメソッドが不十分といえます.
より根本的に人間を見つめ直し,人間自身を鍛え,野生の本能力を目覚めさせてくれるメソッドが必要なのです.
私がヨギ・バジャン師より習得した直伝のクンダリーニヨガは,これら「体力」全てをカバーできる技法体系を有しています.
私は,他にこれに匹敵するメソッドを知りません.
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武道の稽古で丹田や正中線は形成されるか?
武道・武術の鍛錬は,西洋的な筋力強化だけを目的としたものではなく,動きの中で,自然と丹田や正中線が確立されていきます.
というよりも,真にその技が使えるようになるには,そうした内的感覚,身体意識が確立されている必要があり,そうでなければ,それは単なる力学的な作用を応用した打突や関節技にしかなり得ません.
ただ,武道・武術の稽古の中でこうした見えない身体意識が確立されるには,相当にセンスが問われるのも事実です.
センスがある方は,自然と稽古の中でそうした目に見えぬ身体意識が,自己の感覚を頼りに形成されていきますが,
あくまでも内的な感覚な為,個人差が大きく,それがこの分野における達人が生まれにくくさせている要因の一つとも考えられます.
それは,武道・武術の本来の目的は,あくまでも目の前の敵に対する殺傷・攻防であり,丹田や正中線の形成ではないからです.
繰り返しになりますが,稽古の過程でそうした身体意識は形成されていきますが,あくまでも間接的です.
それに対し,ヨガは直接,丹田やチャクラ,正中線といった気道の活性化を促す技術で構成されているため,武道・武術の稽古の中で育んでいくよりも身体意識の形成が早いのです.
これは,一昔前に論争となった,「武道に筋トレは必要か?」のテーマとも似ており,
柔道や空手などの武道には,フィジカルトレーニングは必要なく,あくまでも稽古の中でつくられる身体こそが,真に無駄のない動ける身体なのだ,という教えがありました.
これも今やどの分野においてもフィジカルトレーニングは必須科目だと思います.
それはやはり,武道の稽古の中でもある程度,それに見合った筋肉はつきますが,筋トレ目的として行っていないため,あくまでも補助的につく程度にしかならないからです.
特に武道・武術の動きは,いかに力みを捨てて動けるかを重要視しているため,筋トレのように筋肉に効かせるトレーニングが不足しているのです.
この武道と筋トレの関係性と,武道とヨガの関係性はとても良く似ています.
それぞれ,目的と強みが違うということです.
ヨガは人間の根源的なエネルギーであるクンダリーニを活性化させ,臍下丹田を強化し,そのエネルギーを脳まで上昇させることで正中線がしっかり確立されていきます.
各武道種目,武術流派が「技」というソフトなら,クンダリーニヨガはその技を扱う「人」というハードをバージョンアップさせる技法なのです.
ですから,武道・武術においては,ヨガは必須のテクニックなのです.
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